地域CL2022 アルティスタ浅間ーヴェロスクロノス都農 観戦記 Red Matador vs Blue Bull
地域チャンピオンズリーグ2022
グループB
とにかく前へボールが進まない。 自陣の危ないところでボールを奪われて
簡単にシュートまで持って行かれてしまう
なのに、ゴールキックも前に蹴りだすことをしない
そんな疑問は都農の選手たちも同様で、戸惑いのようなものすら生 まれていたように思う
グループB
11/11 初戦 沖縄SV戦を6-0完敗の内容で落としたアルティスタ浅間は
勝ち残りを残り2試合の勝利のみというシンプルな条件を背負い第 二戦を迎えた
11/12
対戦相手はヴェロスクロノス都農
九州リーグ3位に終わりながら全国社会人サッカー大会を勝ち上が り
前日の女川戦もロスタイムに逆転弾を奪って勝利するという
今大会で最も勢いに乗っているとの前評判のチーム
そのことに気が付いたのは
開始早々の失点から大分たってからのことだった
開始早々の失点から大分たってからのことだった
昨日に続いて、ミスと相手の圧力に押し切られ手痛い失点
普通ならテンションを上げて相手以上の前がかりになる展開のとこ ろを
浅間はそうはならなかった。
普通ならテンションを上げて相手以上の前がかりになる展開のとこ
浅間はそうはならなかった。
とにかく前へボールが進まない。
簡単にシュートまで持って行かれてしまう
なのに、ゴールキックも前に蹴りだすことをしない
逆に、GKからのリリースは近くのDFに渡すことのみ
直ぐに近くの都農FWに詰められてGKにボールを戻し、 GKはゴールラインのギリギリで
ボールを受けすぐに逆側のDFにボールを渡す
ボールがハーフラインどころか、 ペナルティエリアのライン上を行ったり来たりする展開
試合の終盤であれば、 まだそんな展開も起きることがあるが
まだ試合が始まって間もないのにどうしてそんな展開になってしま うのか?
勢いに乗って都農はどんどん前からのプレスを続け
浅間のちょっとしたミスのボールを奪い、即シュートを放ってくる
それでもGKは蹴り出すことをせず、 近くのDFにボールを渡しボールを蹴り出すことをしない
気が付けば、 都農DFもハーフラインまで張り付き浅間陣内のみでボールが回さ れているワンサイドゲームになっていた
このままでは昨日の試合の二の舞だ。いや昨日より酷い
どうしてこんな消極的で自滅するようなサッカーをするのか?
これで2点目を取られてしまったらゲームそのものが壊れてしまう
浅間ボランチが囲まれ奪われたと思った瞬間に倒れながらにボール を味方に渡す
さらに詰められボールを奪われた
直ぐに近くの都農FWに詰められてGKにボールを戻し、
ボールを受けすぐに逆側のDFにボールを渡す
ボールがハーフラインどころか、
試合の終盤であれば、
まだ試合が始まって間もないのにどうしてそんな展開になってしま
勢いに乗って都農はどんどん前からのプレスを続け
浅間のちょっとしたミスのボールを奪い、即シュートを放ってくる
それでもGKは蹴り出すことをせず、
気が付けば、
このままでは昨日の試合の二の舞だ。いや昨日より酷い
どうしてこんな消極的で自滅するようなサッカーをするのか?
これで2点目を取られてしまったらゲームそのものが壊れてしまう
浅間ボランチが囲まれ奪われたと思った瞬間に倒れながらにボール
さらに詰められボールを奪われた
それをさらに奪い返す
奪われない、ハラハラしながらもギリギリで奪われない
奪われれば即失点という自ゴール前でのボール回し
しかし、相手裏スペースへボールを簡単に蹴ることはしない
都農は圧倒的に浅間陣内に攻め込んでいるのに、 ボールをどうにか回し続けているのは浅間という構図
その構図が10分ほど(体感的にはもっと長く)続いているうちに
しかし、相手裏スペースへボールを簡単に蹴ることはしない
都農は圧倒的に浅間陣内に攻め込んでいるのに、
その構図が10分ほど(体感的にはもっと長く)続いているうちに
自分は理解できない感情が生まれていた
攻めているのはどっちだ?守っているのはどっちだ?
勝っているのは?負けているのは?
ボールを支配しているのは?ゲームを支配しているのは?
ボールを支配しているのは?ゲームを支配しているのは?
自分は今、何を見ているのだ?
そんな疑問は都農の選手たちも同様で、戸惑いのようなものすら生
警戒心からか徐々に都農のプレスが弱まってくると、 浅間のボール回しがスムーズになってくる
前へのボールが増え、 都農サイドへ攻め込むシーンも多くなってきた
しかし、シュートシーンはなかなか生まれない
弱まってきたと言え、 都農のプレスは鋭く何度もカウンターのシーンを作られピンチを迎 える
しかし、浅間GKは近くのDFにボールを渡し、 また都農のプレスに身をさらしながらボールを少しづつ前へ運んで いく
ようやく都農ペナルティエリア前までたどり着く
浅間の両サイドバックは上がり切り、 どうにかサイドからゴール前に侵入を試みるが都農の鋭い出足に阻 まれ、ボールを戻し作り直す
シュートで終わって区切りをつけた方がいいのでは?
そんなシーンがあったとしても、浅間は簡単にシュートを選ばない
そのパス回しは決して華麗とは言えないし、 都農DFにひっかかりカウンターのチャンスを何度も与え続けてい る
しかし、そのパス回しは自陣ゴール前での回し方と変わらない
不必要な横パスはなく、 丁寧に相手をひきつけトラップではがしながら味方へパスを回す
不必要な横パスはなく、
自陣だろうと相手陣内だろうと変わらないパスサッカー
それはまるで、「シュートを打つことに意味があるのか?」 と言われているかのような、そんな錯覚を覚えるサッカーだった
バレーや卓球、テニスのラリーが長く続く時、 そのラリーそのものが美しく、 その時が終わってほしくない感情を覚える時がある
いつしか自分の目の前にはゴールポストなど存在しない四角い闘牛場が現れていた
赤いマントを羽織った(実際は白ユニだったが)闘牛士が、 今大会屈指の勢いを持つ青い牡牛と向き合っている
闘牛士は牡牛の突進をその鋭い角から免れながらぎりぎりのところでかわす
時にバランスを崩し倒れながらもすぐに立ち上がり、さらなる突進再びかわす
その都度、自分は心の中で「オーレー!」の喝采を上げていた
そしてこのショーのクライマックス
前半終了間際に、 闘牛士の剣が牡牛の分厚い肋骨の隙間をくぐり抜け、 その心臓を貫いた!
1-1の同点!
ハーフタイムに入り、自分は近くの浅間サポーターに確認をした
この戦い方は意図的か?と
「ようやくこのサッカーが見せられました。 これが浅間のサッカーです」
そう答える浅間サポーターの表情は試合中の引き締まった顔であり つつ誇らしげだった
サッカー的な話をすると
サッカーは点差だけではチームの実力差を評価できないゲームでも ある
その時、 チーム力を評価する上で自チームの最終ラインが試合中どれだけ高 く維持できたか、というのも大きな指標の一つだと思う
しかし、 浅間のサッカーはどれだけ自チームの最終ラインを低くできるか? 相手チームをどれだけ自陣に引き込んで裏スペースを広げられるか ?しかし縦ポンはしない
そんな非常識なサッカーにチャレンジしているように見えた
自分はサッカーから少し離れていたから、 サッカー戦術のトレンドから遅れているだけかもしれない
しかし、自分にとってのサッカー観がくつがえされる出来事だった
確かにカウンターは、点を取る上で最も効率的な手段の一つだ
しかし、縦ポンしないカウンターサッカーってなんだ?
浅間のサッカーは非効率で、 なによりリスクが大きすぎる
プラン通りにいかなかった場合、沖縄SV戦のように6- 0という結果も待っている
話を試合に戻す
このトリッキーかつ大胆な浅間のサッカーはもはや都農も十分承知 しただろう
その上で後半はどんなサッカーにしてくるのか?
都農はそのサッカーを変えてこなかった
こんなトリッキーなサッカーに対応したとしても自分たちのバラン スを崩すだけでもあったろう
それ以上に、都農のサッカーをやり切る
その上で浅間のサッカーを踏みつぶしてやるという決意にも見てと れた
さすがに前線での深追いは控えたようではあるが、 都農の矢のような出足の鋭さは変わらず、 浅間がそれをかいくぐることは前半よりさらに困難になっている
しかし、同点に追いついたことと、 このサッカーが通用することの自信が浅間の選手たちの動きを軽快 にさせている
試合は都農がやや優勢に運びながらも試合の手綱は浅間が離さない といった展開
こうなれば表面上は都農優勢に見えながら浅間の土俵上だ
相変わらず薄氷を踏むような展開が続きながら、 ついにセットプレー絡みで逆転!
2-1
セットプレーですらロングボールを蹴りこまない浅間の狙いが結実し たようなゴールだった
勝ったかのように喜びを爆発させる選手たち
これは浅間のサッカーの勝利と言ってもいいようなシーンだった
しかし、サポーター達は喜びを爆発させるようなことは無かった
それはまだ何も手にしていないからでもあったし、 そこからの残り時間が浅間のサッカーにとってこの試合最も困難な 闘いになるであろうことを理解していたからだと思う
ロスタイムでの痛恨の失点
2-2
二試合連続でのロスタイム弾で都農の勢いは本物であることを証明 したとともに
サッカーの”ロマン”に対して突き付けられた”現実”のようにも自分は感じられた
この試合において都農と浅間は互いのよいところを存分 に出し合える食い合わせのよい相手だったことがこの好試合を生み 出したように思う
仮に都農が先制点1点でよしとして2点目を取りにこなければ、 浅間の逆転は不可能だったかもしれない
11/13 アルティスタ浅間 1-1 コバルトーレ女川
3試合終わって、3試合とも先制点を許した
浅間はこの魅力的かつリスキーなサッカーへの手ごたえと、未勝利という宿題を持ってこの大会を後にすることとなった
アルティスタ浅間はここ数年、半数近くの選手がシーズン後入れ替わりながら戦ってきたとのこと
その都度、サポーターは新規加入選手の幕を全員分作り直すのだという
私が見たアルティスタ浅間のサッカーは今年だけのサッカーかもしれない
また、この戦術に対策がとられ、それによりまたこのサッカーの形も変わっていくのだろう
だからこそ、今大会で突き付けられた課題を克服したこのサッカーの完成形を見たい
そう思わせてくれたチャレンジングなサッカーだった
最後に、飛び入りでの参加にも関わらず受け入れてくださった浅間サポーターの皆様に感謝いたします
この大会で見せられる昇格シーンは、例えれば生命の誕生のような感動を覚えさせられます
しかし、その陰で生まれ出ることのなかったいくつもの可能性たちがそこにはあるのだと再度感じることが出来ました
しばらくサッカーからも離れていた身としては、改めてここが魂の故郷なのだと思い出させてくれた
その感謝をの思いを込めて、アルティスタ浅間とヴェロスクロノス都農の今後の発展繁栄をお祈り致します
https://www.youtube.com/watch?v=aySIi6joZbM
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